まぶたのうら、眩しい

首を左に傾けたとき違和感がして、試しに右に傾けてみたらしっくりきた。知らない間にいつも右に傾けてたんだ。なんだろう。目をつぶって首を右に傾けてみたらいつもその体勢で寝てることを思い出した。

 

あともう一つ思い出したのはあなたでした。あなたの広い肩と硬い髪とあなたのにおいがする首元。

 

彼の右耳には水が溜まっていて聞こえづらくなっている。だからわたしは彼の左隣にいつも座っていて、そのせいで自然に右に向くことがなったのかもしれない。

自然に。自然になるくらい、身体が右に傾くことに慣れるくらい、彼と一緒にいるんだ。そのことを身体が覚えているのは恥ずかしいような、うれしいような、やっぱり幸せって感じがして忘れないように書き出した。

歪んじゃうといけないからたまに左に傾けておかなきゃね。