明日は流れ星が落ちる日

傷をつけようとしたけどこれに頼るのは良くないと思ってやめた。わたしえらいでしょ、誰もいない部屋でぽつりとつぶやく。独りじゃないし、誰かに言って話したら楽になれそうな気がするのに言ってほしい言葉が見つからないからわたしは誰もいないところにいる。誰かいるところ。友達や家族には言いたくない。彼氏は困った顔で抱きしめると思う。それはきっと言葉以上ですごく大事なものだ、でもそれじゃない。わたしは言葉がほしい。見つからなくてずっと、ずっと探してる。そのせいで男の人と変な関係になった。ごめんなさい。

 

ともさかくんもその一人だ。高校二年生のとき教科書を貸したらお礼に何かするよってともさかくんが言ったから、わたしはその求めてる言葉を探すために彼と一緒にいることにした。割り切った関係、会いたい時に会って話して確かめ合う。ともさかくんは嫌がらず、わたしといてくれる。一緒に海を見に行った。学校をさぼって公園で待ち合わせしたこともある。部屋には何度も行った。泣いたら涙のあとをなぞってキスをしてくれた。少女漫画みたいなともさかくんにも苦しくなる時はあって。

ともさかくんに会いたくなる時、ほしいものが一番近くにある気がするから、離れられないから、まだ、一人にしないで。

 

tonight/supercar