死んだら地獄

塾の建物の裏側にラブホテルが3つ。授業が始まるまで散歩しようと思って夜道を歩いたら見つけた。ホテルの前に高校生カップルが止まっていた。手を繋ぎながら料金のメニューが書いてあるパネルを見て、ここ安いねって驚いてる。二人が結局入らず違うところに行こうと遠くに離れてから、わたしもパネルを眺めた。14時間4500円から6000円。安いのかな。よく分からない。何時間いるつもりなんだろう、あの二人は親になんて言い訳して夜ご飯の時間を抜け出してるんだろう。

初めて目の前でホテルに吸い込まれようとしてる人たちを見た。蛍光色の青、ピンク、黄色が光る、カラフルな建物。ここはそういうことをするところで、お互いがいいよって思えばできることをするところ、意外と簡単なこと。未知なわけじゃないけど、本当に人間はしてるんだって思った。帰るときすれ違ったおじさんもおばさんも大学生っぽい人も知ってること、してること。

なんか不思議。簡単なことなのに、わたしにはできない。なんでわたしは彼氏に会えないんだろう。彼氏に抱きしめてもらえないんだろう。わたしも彼氏と行きたいよ。

あのカップルを見たときすごく泣きたかったってLINEで話したら彼氏はなぐさめてくれた。ありがとう。